ハイドンの ピアノ・ソナタ弾きのこと。ベートーヴェンの ピアノ・ソナタは全部で35曲だったが、ハイドンはその倍近くピアノ・ソナタを残している。ハイドン弾きは、まずグレン・グールドの後期六大ピアノ・ソナタ集が名演。次にファジル・サイは空前絶後の演奏をする。若手ピアニストのブレハッチはAクラスの演奏だ。
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ファジル・サイ ハイドン全集 |
確か全集盤は宮沢明子(読み方はメイコ、訓読みが正しい)が世界で最初。ともかくハイドンのピアノ・ソナタは、なぜか長調の曲が多く、しかも曲想が似ていると、言うか長調の曲が圧倒的に多い。短調はごくわずかだ。このことはハイドンの性格が関係しているのは明らかだ。鑑賞しつづけて聴いていると、面白いし、楽しい。
次に全集盤ではないが、リヒテル、ホロヴィッツ、アルフレッド・ブレンデルも名演奏をしている。曲目により個人の好みで別れる。
若手ではキーシン。ときにイーヴォ・ポゴレリチは演奏のテンポが速い。8人目を選ぶのは難しい。日本人では全65曲も演奏を残した宮沢明子氏が目立つ。一般的に深層心理的に東洋人が西洋音楽を演奏するのは分が悪いのだろうか。小澤征爾もNYOの指揮者になったばかりの頃悩んでいたらしいが、今や巨匠になってしまった。
●前期の曲(~第47番まで):明るい曲が多いので楽しい、面白い。
ファジル・サイ:ハイドン全集盤 |
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ファジル・サイ |
ハイドン:ピアノ・ソナタ第10番ハ長調:(P)ファジル・サイ
ハイドン:ピアノ・ソナタ第19番D-長調:(P)イーヴォ・ポゴレリチ
ハイドン:ピアノ・ソナタ第30番 イ長調 Hob.XVI30 :(P)キーシン
ハイドン:ピアノ・ソナタ第31番ホ長調:(P)ファジル・サイ
ハイドン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Hob XVI-46:(P)スヴィアトスラフ・リヒテル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Hob XVI-46:(P)イーヴォ・ポゴレリチ
ハイドン:ピアノ・ソナタ第33番 ハ短調 XVI20:(P)スヴィアトスラフ・リヒテル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第35番ハ長調:(P)ファジル・サイ【超有名曲】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第36番 嬰ハ短調Hob. XVI36:(P)リヒテル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第37番ニ長調:(P)ファジル・サイ【有名曲】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第40番 ト長調 H.XVI No.40 :(P)ブレンデル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第41番 変ロ長調 Op.37-2 :(P)リヒテル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第43番変イ長調:(P)ファジル・サイ
ハイドン:ピアノ・ソナタ第44番 ト短調 Op.54-1 :(P)リヒテル
●中期の曲(第48番~第55番):
名曲として名高い第52番変ホ長調の5人の聴き比べが楽しい。
ハイドン:ピアノ・ソナタ第48番 ハ長調 Op.79:(P)ホロヴィッツ【名曲】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調 Hob. XVI-49:(P)アルフレッド・ブレンデル【名曲】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第49番変ホ長調Hob.XVI49 :(P)ウラディミール・ホロヴィッツ
ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調 H.XVI No.52:(P)ブレハッチ【名演】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調 H.XVI No.52 :(P)ブレンデル
ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調 Hob.XVI52 :(P)キーシン
ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調 H.XVI No.52:(P)宮澤明子【Aクラスの演奏】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調 :(P)リヒテル
●後期の6曲(第56番~第65番):
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グレン・グールド【神の域】 |
ハイドン:ピアノ・ソナタ第56番ニ長調 Hob.XVI:42:(P)グレン・グールド
ハイドン:ピアノ・ソナタ第58番ハ長調 Hob.XVI:48:(P)グレン・グールド
ハイドン:ピアノ・ソナタ第59番変ホ長調 Hob.XVI:49:(P)グレン・グールド【名曲】
ハイドン:ピアノ・ソナタ第60番ハ長調 Hob.XVI:50:(P)グレン・グールド
ハイドン:ピアノ・ソナタ第61番ニ長調 Hob.XVI:51:(P)グレン・グールド
ハイドン:ピアノ・ソナタ第62番変ホ長調 Hob.XV:52:(P)グレン・グールド
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ファジル・サイ |
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イーヴォ・ポゴレリチ |
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キーシン |
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宮澤明子 |
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ブレハッチ |
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ウラジミール・ホロヴィッツ |